上手になることが目的ではありませんから、始める前や終わった
後の部分の氣構え、心構え、そして体構えも大切です。始めの前は、
より(ハタヨガ)運動をしやすくさせること、そして終わった後もスッキリ
と浄化させ、ヨガによる効果を持続させることが大事なのです。
通常、ヨガレッスンでは始まる前、予備運動はしていきますが、
全身をしっかりとほぐすまでの時間がほとんどありませんから、
各自でも
①指先やつま先など末端部分の刺激(脳の活性化)、
②全身に“氣”を流すイメージをして氣を高めておく、
③血液の集まる部分(お腹、ふくらはぎ、上背部など)を揉んだり、
動かして刺激を与え、全身の血流を良くしておきましょう。
終わった後は、
①すぐのシャワーや食事、他の激しい運動は避けます。せっかく
副交感神経が整い、働いているのですから、保たせましょう。
②リンパの流れに沿って皮膚表面をさすり、すっきりさせます。
より肌がきれいになります。ヨガは浄化運動です。体内の毒素を
しっかり出す効果があります。それをさらに促すようにいたし
ましょう。リンパ(液)は、老廃物を運搬するという働きがありますが、
血液とは違い、一方通行(戻りだけ)です。リンパの動きは、
a.運動(筋肉の動き)によって、またb.自律神経の働きによって
自動的に収縮されます。ですから運動不足や自律神経系が
乱れると正常に機能しなくなります。そのため、体内に毒素が
溜まって、体が重い、だるい、疲れる、肌が荒れるなどといった
症状が表れてしまうのです。
体に与える影響も考えて、ハタヨガの前後にも氣を配るように
いたしましょう。
写真 「我、入静(京都:神護寺境内)」
豆澤 慎司